コスメ成分で気を付けたいキャリーオーバーについて。
コスメを選択する際に、配合されている成分を気にされる方は多いと思いますが、キャリーオーバーという言葉をご存知でしょうか。
薬事法の改定によって、現在では配合成分は全て表示が義務付けられており、コスメにおいてもパッケージ等に明確に記載することが必要となっています。
そのため、今では使用前に全成分を確認することができるため、肌質に合わない成分が入ったコスメは事前に避けることができます。
しかしながら、この表示義務に関しては一部の特例があり、あまり効果が顕著に表れないような微量な成分については表示の義務から外れているんですね。
製品原料内に含まれる成分であったり、生成する過程で必要となる添加物などがこれに該当し、このような特例の認められている微量な成分をキャリーオーバー成分と呼んでいます。
自然由来をうたったオーガニックコスメであっても、その原料の栽培に使用された農薬などはこのキャリーオーバー成分に該当します。
薬事法の改定によって、表記されている成分がその全てであると認識しがちなのですが、このように微量ながら表記のない成分も含まれているのが現状です。
例えばアルコール成分不使用という表記があっても、コスメの保存や安定を目的とした微量な配合であれば表示義務がなくなり、不使用という言葉を利用できてしまうんですね。
あるいは、植物由来の有効成分を生成する際には、化学成分を使用しなければ抽出できない場合も多いのですが、これもキャリーオーバー成分となり実際には表記されることはありません。
これらの無表記成分については、各化粧品メーカーに問い合わせることで回答が得られることもありますが、その詳細を知ることはまれのようです。
無添加や◯◯不使用という言葉がつくと、表面的には肌に優しいというイメージがありますが、実際には微量とはいえ化学成分が使用されていることがあります。
コスメのスイッチを考える際には、本格的な使用の前に、必ずパッチテストのような感覚で自分の肌との相性をまずは確認して、継続的な使用を始めるようにしたいですね。
参考になった!
目元のシワを目立たなくさせるボトックス注射について。
目元のシワは、一気に老けた印象を与えてしまうため、何とか改善したいと考えている方も多い肌トラブルです。
ボトックス注射というのは、弱毒性の成分をまぶたに注入することで、筋肉の動きを抑制し、表情筋の動きによって生まれるシワを抑える働きが期待できるんですね。
シワ以外にも、下まぶた辺りに注入することで、垂れ目を演出することも可能なんです。
ボトックス注射の際には、はじめに麻酔クリームを目元に塗り、細針の注射器を使ってボトックスを注入します。注射後の冷却と麻酔の切れを含めても、施術完了まで30分程度で済み、手軽に受けられることも人気の理由のひとつになっています。
しかしながら、施術当日は、激しい運動や長時間の入浴などによって体温が上がってしまうと、血圧が上がって注入部が腫れてしまうこともあるので、当日は安静にするようにします。
ボトックス注入後、2日後くらいに目に見える効果が出始め、10日ほどで大きな変化を感じられる方が多いようですね。この効果の持続は長くても5ヶ月程度で、継続的な効果を求めるのであれば改めて注入する必要があります。
このようにボトックス注射は、非常に手軽に行えるシワ改善の施術方法で、アレルギー反応等も少ないのが特徴です。
まれに、注入部に内出血が起こったり、目元に違和感を感じることがあるかもしれません。また、顔の非対称性から注入後、左右で効果に差が出ることもあるようです。
そうした点も考慮して、初めて施術を受ける際には、まずは弱めなものを注入し、より大きな効果を期待するのではあれば、少しずつ強くしていくような施術がお勧めですね。
クリニックの先生と、施術前にしっかりと話し合って納得の上で注入するようにしてください。
発酵化粧品ってどんなもの?美容界で利用される発酵技術について。
最近になって、基礎化粧品などにも発酵技術が応用されたものが増えてきています。ドラッグストアなどでも、「発酵」と表記された商品を見かけることがあるのではないでしょうか。
発酵化粧品というのは、主に麹やお米・乳酸菌などが保持している発酵成分を、独自の技術によって高濃度に抽出して配合することでつくられます。
発酵成分によって効能はさまざまですが、肌にとってはアンチエイジング効果や美白効果があるとされています。
発酵という行程は本来、微生物が酵素を利用して有機物を分解させる作用のことで、この行程を経ることで健康や美容に有効な成分が生まれるんですね。
日本でも古来から食されている、納豆やお味噌も発酵という行程を経ることで、人の健康に効果的に働きかける栄養素が生まれます。健康以外にも、こうした発酵成分を肌に浸透されることで、肌環境を整えることにも繋がるんです。
一般的な基礎化粧品は、主に石油由来の化学成分を多様するため、本質的には肌にとって負担が大きくなりますが、発酵成分は自然由来の成分であるために、人の肌に優しく作用するメリットもあるんですね。
最近の発酵化粧品の火付け役となったのは、韓国のキレイな女優さんの多くが利用していることが口コミで広がったことにあると言われていて、そのブームに乗って日本の化粧品メーカーもさまざまに研究・開発を進めるようになりました。
主な発酵成分の原料となるのは、米や大豆・乳酸菌などでしょうか。
お米を発酵させることで得られるエキスには、肌の水分保持に関わるNMFの主成分となる、良質のアミノ酸が豊富に含まれています。他にも、ビタミンやミネラルも豊富で、女性の肌には嬉しい栄養が凝縮しているんですね。
大豆の発酵エキスなどは、バリア機能の向上を促したり、乳酸菌の発酵エキスは肌にハリと弾力を与えてくれることが分かっています。
近年では、これらの従来から知られている発酵エキスに加えて、本来は発酵エキスにはなりえない有効成分を発酵させる技術も進んでいます。
その代表的なものが発酵ヒアルロン酸で、分子の大きさが非常に小さいため肌の内側にまでしっかり届き、潤いをハリを向上させてくれるんですね。
さまざまな成分を原料として、発酵させたエキスを応用した基礎化粧品が提供されるようになっていますが、エキスによって肌に与える効果は違ってくるので、自分の今の肌状態・肌環境に合ったものを選ぶようにしたいですね。
過敏な肌の基礎化粧品の選び方・使い方について。
ちょっとした刺激にもヒリヒリしたりして、何かとお手入れが大変な敏感肌。以前までは何も感じなかったのに、ある日突然過敏に反応しやすい肌質になる方も多いようです。
肌が過敏になってしまう原因は、その多くはバリア機能の低下とされています。肌には紫外線などの外部刺激に対して、肌内の細胞が傷つかないように表面で、そうした刺激をブロックする機能が備わっています。
しかしながら、肌に合わないスキンケアを繰り返したり、乾燥・加齢・精神的ストレス・不規則な生活習慣などによってこの機能が低下し、結果的に肌細胞が少しずつダメージを受けて過敏になってしまうんですね。
特に直接的な原因として大きいのが、角質層の乾燥です。角質層が保持している水分の多くは、セラミドと呼ばれる組織成分に貯蔵されており、このセラミドの量が非常に大切になってきます。
最近肌が過敏になって、ヒリヒリ感やカサつきが気になり始めたら、こうしたセラミドを豊富に配合した基礎化粧品を選びたいですね。加えて、バリア機能が低下して肌内がダメージを受けやすくなると、更に内側のコラーゲンやヒアルロン酸量の低下にも繋がるため、これらの保水成分も配合されているとより効果的です。
しかしながら、配合成分がさまざまに多過ぎると、過敏性の肌には負担になることも多いため、基礎化粧品をスイッチする場合は、まずは今の肌状態に合うかどうかをトライアルセットなどでお試しするようにしたいですね。
過敏になると、これまでは大丈夫だったちょっとした成分にも反応することも多いため、新たなスキンケアを始める前のお試しは非常に大切です。
過敏性の敏感肌は、アトピー肌のように生来のものもありますが、その多くは後天的に発症するものがほとんどです。原因を特定することが難しいため、完全に予防することはなかなかできませんが、過敏になってきたのを感じたならば、速やかに今のお手入れをまず見直したいですね。
その際、基礎化粧品をスイッチするのであれば、上記のように保水性能の高いセラミドなどを豊富に含むものがベターです。
合わせて、界面活性剤などの刺激成分の少ないものを選ぶことも大切ですね。界面活性剤も、アミノ酸系であれば敏感肌でも大丈夫と言われたりしますが、やはり肌への負担は大きいこと・肌質には個人差があることから、より少なければ少ない程ベターだと思いますね。
小鼻の気になる角栓の間違ったスキンケアについて。
小鼻にできやすい、ブツブツとした白い角栓や黒ずみが目立ち始めると、ついつい無理に拭き取ったり擦ったりしてしまいがちですよね。
でも、無理に角栓を取ろうとすると、肌自体を傷めてしまい様々な肌トラブルを誘発してしまいます。
こうした小鼻の角栓を取るのに、一般的によく使われるのが毛穴パックですよね。鼻に貼るだけの手軽さだけでなく、キレイになったことが目でしっかり確認できることも人気の理由になっているんです。
しかしながら、この毛穴パックは、角栓と同時に肌表面の角質層も一緒に剥がしてしまうんです。
角質層は肌内の潤いを保ち、外部からの刺激から肌を守る役割を担っています。そのため、角質層が無理に剥がされてしまうと、水分を保持しようと過剰な皮脂が分泌されるようになり、結果として余計に角栓ができやすい肌環境を作ってしまうんです。
このように、毛穴パックは一時的には毛穴の掃除ができますが、表面を無理に傷つけてしまうために、結果的に角栓がまたできやすくなるという悪循環になってしまいます。
合わせて、角質層が傷つくことで、外部刺激から肌を守るバリア機能が低下し乾燥もしやすくなるため、紫外線によるシミやニキビなどもできやすくなってしまうんですね。
上記のような毛穴パック以外にも、特殊な器具を使って無理に毛穴を開いて、角栓を押し出すようなケアもNGです。気になるときは、できるだけ肌にストレスを与えることなく、優しく洗い落としてあげることが大切なんです。
例えば温かい蒸しタオルなどを利用して、数分小鼻に押し当てて自然な形で毛穴を開かせ、その後によく泡立てた洗顔ソープなどで洗うだけでも、角栓はサッと落とすことができます。
ブツブツとした角栓が目立つと、どうしてもパックなどで手軽に落としてしまいたくなりますが、肌環境が悪化し、その後さらに角栓ができやすくなることを認識しておきたいですね。
カサカサ乾燥しがちな肌のボディソープの使い方。
すぐにカサカサと乾燥してしまう肌質の方は、日頃使うボディソープも間違ったものを選んだり、誤った使い方をしていると、ますますカサつきやすい肌質に進行してしまいます。
カサついている肌というのはバリア機能も低下していて、刺激の強いソープで無理に洗うと、肌が本来必要としてる皮脂などの保湿成分まで落としてしまうんですね。
健常肌の方でも、あまりの洗浄力の強いボディソープを使用すると、お風呂上がりに全身のつっぱり感などを感じるものです。
こうした洗浄力の強いソープのほとんどがアルカリ性です。肌への刺激を抑えるためには、アミノ酸系などの肌への負担の少ないものを選ぶようにしたいですね。
また最近では、こうしたカサつきやすい肌質のために、植物性セラミドなどの保湿成分を豊富に配合した専用のソープもたくさん販売されています。
そのほとんどが、泡立ててホイップを作るタイプのボディソープなので、乾燥肌の方はもちろん敏感肌・アトピー肌の方にもお勧めです。
合わせて、腹部や腰回り・腕などは皮脂も少ないため、極端に汗をかいたりしていなければ毎日ソープを使わなくても大丈夫です。サッとシャワーで流すだけでも落とすべき汚れは落ちますので、できるだけ肌に負担をかけないためにも、乾燥肌の方はあまりソープでゴシゴシ洗い過ぎないのもポイントです。
低刺激のボディソープを使用することに加えて、入浴時に注意したいことが幾つかあります。
ひとつは、熱いシャワーや湯船に浸かると、必要な肌表面の保湿成分まで落ちやすくなるため、できるだけぬるめのお湯を利用するようにしてください。38度程度がベストですね。
また、お風呂上がりはバリア機能も一時的に低下してより乾燥しやすくなっているため、コットン系の低刺激なタオルで軽く拭き取った後は、ローションで全身を保湿してあげるようにしてください。お風呂上がりが最も乾燥に繋がりやすい肌状態ですから、できるだけ早く保湿してあげるのが良いですね。
オイリー肌の主な特徴とその原因について。
人の肌は常に皮脂を分泌し続けているのですが、その量が適正量を超えて過剰な肌状態を一般的にオイリー肌と呼んでいます。
皮脂は本来、少量の汗と混ざることで肌表面に薄い膜を形成し、外部からの刺激や角質が剥がれ落ちるのを防ぐといった役割を担っています。ベタベタとするので出ないで欲しい。。と感じるのですが、しっかりとした役割・機能があるんですね。
10代の思春期などでは、体内のホルモンバランスが乱れることで皮脂量が適切に調節されず、一時的にオイリー肌になってしまうことが多いようです。しかしながら、成人してからのオイリー肌には、普段の生活習慣やお手入れ方法など、何らかの原因があることが多いんです。
原因のひとつとしては、まず間違ったスキンケアが挙げられます。
10代の時期などは、肌細胞の生まれ変わりであるターンオーバーも活発で、皮脂の分泌に加えて水分の保持量も多いのが特徴です。しかしながら年齢と共に、この水分保持量が少しずつ減少してしまうことで、全体的な皮脂バランスが乱れオイリー肌のようになってしまいます。
以前からの年齢に合わないスキンケアが続くことで、皮脂バランスが乱れてしまうんですね。
また、日々の生活習慣から引き起こされることもあります。過度な精神的ストレスや睡眠不足・喫煙などがありますね。これらは、オイリー肌だけでなくにきびや吹き出物・肌荒れにも繋がるもので、意識しないと自分では気付かないことも多いので注意が必要ですね。
合わせて女性であれば、思春期だけでなく毎月の生理の時期もホルモンバランスが乱れやすく、肌が脂っぽくベタつきやすくなります。
このようにベタつきやすいオイリー肌は、生まれつきのものではなく、ホルモンバランスの一時的な乱れやスキンケア・生活習慣など、さまざまな要因によって発症していることが多いんですね。特定の原因を明確にするのは難しいかもしれませんが、ここに挙げたような要因を意識的に改善することで肌環境は変わっていくものです。